歯周病関連菌検査(PCR法)

歯周病は細菌感染症です。
以下の歯周病関連菌検査を唾液からと歯周病ポケットから診査できます。
PCR法という検査法(遺伝子から細菌の種類と数を調べます)
細菌ごとに歯周病に作用する内容が違います
 
歯周病関連菌
Actinobacillus actinomycetemcomitans(アクチノバチラス.アクチノマイセテムコミタンス)

小さな,球形に近い、非運動性、非芽胞産生性、糖分解性、好二酸化炭素性、通性嫌気性、グラム陰性の、両端の丸い桿菌。限局型若年性歯周炎の病巣から比較的高率に検出され,健康な、あるいは軽度にしか罹患していない患者の歯肉縁下プラークからの検出率は低いとされています。急速なアッタチメントロスと歯槽骨の喪失を示す成人製歯周炎、難治性歯周炎に認められる。

 病原メカニズム

 1.標的細胞の細胞膜に病的変化を起こすことにより、ヒトの多形型核白血球(好中球)および単球を破壊で きる易熱性のロイコトキシンを有している、ロイコトキシンは限局性若年性歯周炎の血清により中和され、そ れが感染に関する宿主抵抗の重要な因子になる。

 2.リンパ球の芽球化反応、抗体産生およびリンホカイン産生など、各種の重要機能を阻害する特異な易熱 性の免疫抑制因子を産生する。多形核白血球を破壊することなく、走化性を阻害する。

 A.actinomycetemcomitansは、繊維芽細胞、内皮細胞および上皮細胞の機能を阻害する因子を産生する。 これらの因子は易熱性で、タンパク分解酵素により不活性化される、B細胞マイトジェンとして働き、補体の  第二経路を活性化し、骨吸収を引き起こすことができるない毒素(LPS)を有する。ヒト血中リンパ球にポリロ  ーナルなB細胞活性化ならびにマイトジェン反応を生じる。宿主組織に侵入し、生存し続ける。

 
Porpyromonas gingivalis(プロフィロモナス,ジンジバリス)

黒色色素産生性バクテロイデス属に入り、これらは偏性嫌気性、グラム陰性、非芽胞産生、非運動性桿菌で、血液培地で増殖すると、褐色あるいは黒色に着色したコロニーを作ります。歯肉表面、舌、唾液、扁桃および歯肉縁下プラークから分離されるが、成人性歯周組織炎患者の歯肉縁上プラークからは分離されない。P.gingvalisの自然な生息場所は口腔粘膜であると考えられている。上気道、腸管、生殖器や口腔疾患とのかかわりがある。黒色色素産生性菌は外部構造としてピリを有し、頬粘膜および歯肉溝上皮細胞に付着する。進行した成人性歯周炎の病巣から、また,広汎型若年性歯周炎の病巣からも分離されます。歯肉の炎症の程度と歯肉縁下プラークに占める本菌との間に相関関係があることも明らかにされています。
対照的に健康人あるいはまだ歯周炎に罹患していない歯肉炎患者の歯肉縁下試料からはまず検出されません。

 
Prevotella intermedia
同様に黒色色素産生性バクテロイデス属に入り、進行した歯周炎患者のポケットから、しばしば多数の P.gingivalisと一緒に分離され、単独に存在することは稀です。P.intermediaは歯肉炎患者および健康な歯周組織を持つヒトの半数以上に存在しています。女性ホルモンであるエストラジオールやプロゲステロンを発育素とする歯周病菌。これらホルモンが血液中に血液中に高濃度に存在する妊娠時や思春期において歯周ポケット内で激増するため、歯肉に炎症が引き起こされる。
 
Bacteroides forsythus(バクテロイデス ホーサイサス)
グラム陰性、非運動性、初期には球菌様を呈する嫌気性桿菌ですが、時間がたつと、通例、先のとがった両端と膨れた中央部を示すようになります。本菌は歯肉炎や健康部位、または疾患の軽快した部位に比べ、歯周組織破壊の激しい部位で高率に検出されます。
また、表在性や非活動性の病巣よりも、深在性で活動性の歯周病病巣でそれが顕著です。
難治性歯周炎の指標として重要な菌種です。
 
Treponema denticola
スピロヘータは、長くて細いグラム陰性嫌気性菌で、歯周病罹患部位の歯肉縁下プラーク試料からしばしば分離されます。ヒトの腸管や泌尿,生殖器表面からも見つかり、いくつかの種は梅毒のような重篤な感染症の原因菌です。歯周病の病理発生における口腔スピロヘータの役割についてはまだ解っていませんが、最も頻繁にぶんりされる T. denticolal については盛んに研究されており、歯周病の活動度や重症度と関連している、あるいはこの菌が免疫抑制作用に関わっているという報告などがあります。また、治療された患者でスロヘータの割合が高いと、それが低い場合よりも再発しやすいとの報告もあります。
 

Fusobacterium nucleatum

線状の長いグラム陰性嫌気性菌で、デンタルプラークなどでは大きな体積比率で存在しています。ヒトの口腔内に常在し、菌の両端が尖って中心部がやや太いことから紡錘菌とも言われます。F.nは、歯周病原性菌の一つで、デンタルプラーク形成に中心的役割を担っていて、他の細菌と共凝集することによりバイオフィルムを形成します。また、糖分解能が無く(口臭)の原因になる酪酸を産生します。測定ではF.nucleatumのほかF.periodontium, F.alocis, F.simiaeも合わせたトータルの検出です。

 
 
PCR法検査見本